
映画「きさらぎ駅」はひどいという評価を見かけますが、実際のところはどうなのでしょうか。
この作品の元ネタは有名な都市伝説ですが、詳しいあらすじや、本当に怖いのか、それとも笑えるのか、また一部で言われる気まずい雰囲気の理由も気になりますよね。
さらに、物語に登場する印象的なおじさんの正体や、この話が実話なのかどうか、そして衝撃的なネタバレを含む結末、さらには公開された続編についても、この記事で詳しく解説していきます。
視聴後に後悔や失敗をしたと感じないためにも、ぜひ最後までご覧ください。
「きさらぎ駅 映画 ひどい」という検索を見かけますが、実際のところは?

💬 一言アドバイス この作品は、ネット都市伝説を元にしたB級テイストのホラーです。
怖いよりもシュールな笑いやツッコミどころを楽しめる人には特におすすめですが、本格的な恐怖や映像のクオリティを求める人には向きません。
作品情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 劇場公開日 | 2022年6月3日(日本) |
| 監督 | 永江二朗 |
| 上映時間 | 82分 |
映画「きさらぎ駅」:公式サイトはこちら
ふむふむ、「きさらぎ駅 映画 ひどい」か…B級感満載の映像に都市伝説の怪異、笑えるのか怖いのか微妙な空気…これは探偵として真相を嗅ぎつける価値がありそうだな。
なぜ『映画きさらぎ駅』はひどいと言われる?理由を解説
- 映画「きさらぎ駅」の元ネタは都市伝説
- 映画きさらぎ駅のあらすじを簡単に紹介
- 映画きさらぎ駅は本当に怖いのか?
- ホラーなのに映画きさらぎ駅は笑える?
- 映画きさらぎ駅の気まずい雰囲気の正体
- 印象的な映画きさらぎ駅のおじさんとは
映画「きさらぎ駅」の元ネタは都市伝説

映画「きさらぎ駅」を語る上で、まず元ネタとなったインターネットの都市伝説を知っておくことが大切です。
この物語の原点は、2004年1月8日の深夜、匿名掲示板「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」のオカルト板に投稿された、ある女性による実況形式の書き込みでした。
「はすみ」と名乗る女性が、いつも乗っているはずの電車が普段とは違う様子で見知らぬ景色の中を走り続け、最終的に「きさらぎ駅」という存在しない駅に降り立ってしまった恐怖体験をリアルタイムで報告したのです。
掲示板の他の利用者とやり取りをしながら、彼女は駅周辺の探索を始めます。遠くから聞こえる太鼓と鈴の音、突如現れる「足の悪いおじいさん」など、不可解な出来事が次々と起こりました。
最終的に、通りかかった親切そうな男性の車に乗りますが、その車が山奥へ向かっていく様子や、「様子がおかしい」という書き込みを最後に彼女の連絡は途絶えてしまいます。
このリアルタイムで進行する緊迫感と、未解決のまま終わる結末が多くの人々の想像力をかき立て、「現代の神隠し」として最も有名な都市伝説の一つになったのです。
映画版は、この伝説的な書き込みをベースに、新たな解釈と物語を加えて制作されています。


映画きさらぎ駅のあらすじを簡単に紹介

映画「きさらぎ駅」は、前述の都市伝説の後日談を描くオリジナルストーリーとして展開されます。
物語は、大学で民俗学を学ぶ学生・堤春奈(つつみ はるな)が、卒業論文のテーマとして都市伝説「きさらぎ駅」を選んだことから始まります。
彼女は調査を進める中で、かつて「きさらぎ駅」から生還したとされる唯一の人物、葉山純子(はやま じゅんこ)の存在を知り、取材を申し込みます。
春奈が純子の家を訪ねると、純子は重い口を開き、自分が体験した異世界での出来事を語り始めます。
それは、見知らぬ駅に複数の人物と共に降り立ち、次々と怪異に襲われるという壮絶な体験でした。
純子の話を聞き終えた春奈は、彼女から得た情報を基に、自らも「きさらぎ駅」へ向かうことを決意します。
教えられた手順通りに電車を乗り継ぎ、春奈がたどり着いた先で待ち受けていたものとは何か。都市伝説の謎と、その先に隠された衝撃の真実が、観客を待ち受けています。
映画きさらぎ駅は本当に怖いのか?
映画「きさらぎ駅」が怖いかどうかは、観る人がホラーに何を求めるかによって評価が大きく分かれます。
まず、「怖い」と感じる人々は、作品が持つ独特の不気味な雰囲気や心理的な圧迫感を評価しています。
日常から切り離され、存在するはずのない場所に迷い込むという都市伝説ならではの根本的な恐怖は、じわじわと不安を煽ります。
特に、静寂の中で突然聞こえてくる音の演出や、物理法則を無視した怪異の動き(杖をついているのに、あっという間に近くにいる老人など)は、生理的な嫌悪感や恐怖を強く刺激するでしょう。
一方で、「全く怖くない」という意見も少なくありません。その主な理由は、作品全体に漂うB級映画のテイストにあります。
例えば、作中に登場する怪異のCGや特殊メイクが安っぽく見えてしまい、恐怖よりも先に醒めてしまうという声が多く聞かれます。
また、後述する「笑える」要素が、ホラーとしての緊張感を削いでいる面も否定できません。
本格的なJホラーのような、じっとりとした湿度の高い恐怖や、心霊的な恐ろしさを期待して観ると、肩透かしを食らう可能性があります。
むしろ、不条理な世界観や突発的な驚きを楽しむアトラクションのような作品と捉える方が良いかもしれません。
ホラーなのに映画きさらぎ駅は笑える?

一見して完全なるホラー映画に見える『きさらぎ駅』。しかし実際に観た人たちの間では、「なんか笑っちゃった」「怖いけどツッコミどころが多くて逆に面白い」といった声が少なくありません。
なぜこの作品は“ホラーなのに笑える”のでしょうか?
花村の最期がカオスすぎる
もっとも印象的なのが、登場人物・花村の最期のシーンです。
彼は酔っぱらいな会社員として登場しますが、物語の前半辺りで、突如顔面の血管が浮かび上がり、頭が爆発するという衝撃展開です。
これがあまりにも急で唐突、しかもエフェクトが若干チープなため、思わず笑ってしまう人が続出です。
「怖いというより、もはやギャグ」といった感想も見られ、ネット上では“ホラーあるあるのやりすぎ演出”としてネタ扱いされています。
B級テイストの演出がツボに入る
『きさらぎ駅』は、都市伝説という設定を真面目に追いながらも、どこかでズレた演出やセリフが目立ちます。
異世界の住人との会話シーンや謎の儀式的展開など、「いや、今の何?」「説明なさすぎて逆に笑える」という場面が多数。怖がらせようとするあまり、かえって“演劇っぽさ”や“コント臭”が漂ってしまっているのです。
集団鑑賞向きのホラーエンタメ
この映画、じつは一人でじっくり観るよりも、友人同士で突っ込みながら観るとより楽しめます。
「その判断おかしいだろ!」とツッコミたくなるキャラクターの行動、意味深なのに回収されない伏線、そして不自然な異世界描写など、ツッコミどころ満載です。
そういう“ノリ”を共有できる環境だと、ホラーでありながら爆笑ポイントにもなります。
映画きさらぎ駅の気まずい雰囲気の正体

映画「きさらぎ駅」の感想には、「怖い」や「笑える」といった直接的な評価だけでなく、「気まずい」という少し変わったキーワードも見られます。
この独特の「気まずさ」は、主に作品のトーンが不安定であることから生じていると考えられます。
シリアスなホラーシーンが続いたかと思えば、突然、前述したようなコント風のやり取りや、場違いなラブコメ展開が差し込まれます。
この急激なトーンの変化に観客の感情が追いつかず、「今、怖がるべきか笑うべきか分からない」という戸惑いが「気まずさ」として感じられるのです。
また、登場人物たちの行動やセリフ回しが、B級映画特有のやや大げさで記号的なものであるため、見ている側が少し恥ずかしくなってしまうという意見もあります。
特に、誰かと一緒に鑑賞している場合、お互いがこの作品をどう受け止めているのか探り合うような、微妙な空気が流れる可能性があります。
自分はツッコミながら楽しんでいても、隣の友人はドン引きしているかもしれません。
このように、真面目なホラーとシュールなコメディの境界線が曖昧な点が、本作の「気まずさ」の源泉と言えるでしょう。
印象的な映画きさらぎ駅のおじさんとは

映画「きさらぎ駅」には、物語の鍵を握る複数の印象的な「おじさん」キャラクターが登場します。彼らの存在が、この映画の独特な世界観を形成しています。
| 登場するおじさん | 役割と特徴 |
|---|---|
| 酔っぱらいサラリーマン(花村貴史) | 異世界に迷い込んだごく普通の男性。しかし、怪異に襲われた後、彼の顔がジャンプスケアの象徴として繰り返し使われ、恐怖と笑いの両方を提供する役割を担います。 |
| 謎の老人(足の悪いおじいさん) | 元ネタの都市伝説にも登場する怪異。「危ないから線路の上は歩いちゃだめだよ」と警告しながら猛スピードで追いかけてくる、物理法則を無視した不気味な存在です。 |
| 親切なおじさん | トンネルを抜けた先で車で現れ、駅まで送ろうと声をかけてくる人物。一見すると救いの手に見えますが、その正体は都市伝説の「乗ってはいけない車」の運転手であり、危険な怪異です。 |
これらの「おじさん」たちは、単なる脇役ではありません。花村は作品のシュールさを象徴し、他の二人は元ネタの都市伝説の恐怖を再現する重要な役割を持っています。
特に、怪異であるおじさんたちにどう対処するかが、異世界から脱出するための鍵となり、物語を大きく動かしていくのです。
映画きさらぎ駅がひどいと言われる真相とは
- 映画きさらぎ駅は実話が元なのか?
- 【注意】映画きさらぎ駅のネタバレ解説
- 映画きさらぎ駅の続編は公開済み
- 結論:映画きさらぎ駅はひどいのか?
- 映画きさらぎ駅は実話が元なのか?
映画きさらぎ駅は実話が元なのか?

映画の元ネタとなった都市伝説があまりにリアルであるため、「きさらぎ駅」は実話なのか、という疑問を持つ方も多いですが、結論から言うと、これは実話ではありません。
前述の通り、物語の原点は2004年の匿名掲示板への書き込みですが、この書き込み自体が、非常に巧みに作られた創作、つまり作り話であったというのが現在では最も有力な説です。
その理由として、「はすみ」と名乗る人物がその後、特定されていないことや、書き込みの内容に鉄道の運行システムなどから見て矛盾点があることなどが挙げられます。
舞台のモデルとされた静岡県の遠州鉄道にも「きさらぎ駅」という駅は実在しません。
映画公開時には遠州鉄道がコラボレーション企画を行うなど、地域を挙げてこの都市伝説を楽しんでいますが、それはあくまでフィクションを題材にしたイベントです。
したがって、映画「きさらぎ駅」は、「実話のように語られてきた、非常に有名なインターネット発の都市伝説」を原作とした、完全なフィクション作品であると理解するのが正しいでしょう。
【注意】映画きさらぎ駅のネタバレ解説

ここからは、映画「きさらぎ駅」の物語の核心に触れる重大なネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。
この映画の最大のどんでん返しは、主人公・春奈が取材した葉山純子の話が、意図的に仕組まれた嘘であったという点です。
純子の真の目的
純子が春奈に語った「きさらぎ駅での体験談」は、大部分が事実でした。しかし、最も重要な部分、つまり異世界からの脱出方法について、彼女は決定的な嘘をついていたのです。
純子は「自分をかばって女子高生の明日香が光の扉に入り、自分だけが取り残された。もし自分が入っていれば彼女が助かったはずだ」と語ります。
しかし真実は逆でした。元の世界に戻れるのは、最初に光の扉に入った一人だけだったのです。純子は明日香を犠牲にして、自分だけが生還していました。
彼女の目的は、自分と同じように後悔の念を抱くことなく明日香を助け出すために、自分に代わって「きさらぎ駅」へ行き、明日香を先に光の扉へ行かせてくれる人間、つまり「身代わり」を探すことでした。
壁一面に貼られた行方不明者の新聞記事は、彼女が同じ手口を何度も繰り返し、最適な手順(チャート)を完成させるために多くの人間を犠牲にしてきた可能性を示唆しています。
春奈の結末とループの真相
純子の話を信じた春奈は、きさらぎ駅で純子の体験をなぞるように行動します。これはまるでゲームの攻略(RTA=リアルタイムアタック)のようです。
彼女は純子の話を基に、死ぬはずだった人物を助け、邪魔者を排除しながら、最終的に明日香と共に光の扉にたどり着きます。
そして春奈は、純子に言われた通り、明日香に先に扉に入るよう促します。これにより明日香は無事に元の世界へ生還を果たしました。
しかし、春奈は一人異世界に取り残されてしまいます。
映画のラストでは、純子の姪が次の挑戦者として「きさらぎ駅」へ向かう電車に乗っており、そこには取り残された春奈が新たな世界の住人のように座っている姿が映し出され、この悲劇的なループが続くことを暗示して終わります。
映画きさらぎ駅の続編は公開済み
2022年に話題を呼んだホラー映画『きさらぎ駅』の続編がすでに公開されていることをご存じでしょうか?
異世界“きさらぎ駅”から奇跡的に生還した少女・明日香をめぐる物語は、さらに衝撃的な展開を迎えています。
3年後の“今”を描く物語──明日香のその後
前作で異世界から生還した宮崎明日香(本田望結)は、社会へ戻ってきたはずでした。
しかし彼女の肉体は、20年前の姿のまま。時間は一切経過していなかったのです。
同級生はすでに40代となり、母は介護が必要な年齢に。そして世間は、明日香の語る異世界の体験を“オカルト”として扱い、ネット上では誹謗中傷の嵐。
彼女の存在は“都市伝説の生き証人”として冷たく晒され、孤独と絶望のなかに沈んでいました。
ドキュメンタリー作家との出会いが運命を変える
そんな明日香の前に現れたのが、ドキュメンタリー作家の角中瞳(奥菜恵)。
明日香を取材し、カメラ越しに“真実”を伝えようとする角中の存在が、彼女の中にある“ある決意”を生み出します。
角中の調査により、明日香と同じく異世界から戻ってきた“生還者たち”の悲惨な現状が明らかになり、さらに、かつて自分を命懸けで守った堤春奈(恒松祐里)が今もなお異世界に囚われていることを知るのです。
そして再び、きさらぎ駅へ——
「置き去りにしてきた仲間を救いたい」
そう決意した明日香は、再び電車に乗り込み、“きさらぎ駅”の闇へと足を踏み入れます。
車内で彼女を待っていたのは、3年前と変わらぬ姿の春奈。そして、さらに深まる謎と恐怖――
果たして、明日香は春奈や取り残された人々を救えるのか?
それとも、今度こそ異世界に呑み込まれてしまうのか?
前作を超えるスリルとエモーショナルな展開が待ち受ける続編です。
きさらぎ駅 Re:公式サイトはこちら
結論:映画きさらぎ駅はひどいのか?
映画「きさらぎ駅」が「ひどい」と言われる理由と、その多角的な評価について解説してきました。最終的にこの作品をどう評価するかは、観る人の価値観に委ねられますが、この記事のポイントを以下にまとめます。
- 映画「きさらぎ駅」は、2004年のネット都市伝説を原案としたフィクション作品です
- 評価は「ひどい」という声と「面白い」という声に二分される怪作として知られます
- 「ひどい」と言われる主な理由は、B級感の強いチープな映像や原作との雰囲気の違いにあります
- シュールな演出が多く、ホラーでありながら「笑える」という評価も少なくありません
- 物語の核心は、生還者による嘘と主人公が身代わりになる衝撃的なネタバレ展開です
- 悲劇的なループが続くことを示唆する、後味の悪い結末で物語は幕を閉じます
- 続編『きさらぎ駅 Re:』が2025年6月13日に公開され、物語は新たな展開を迎えます
- 本格的なJホラーを期待して観ると、肩透かしを食らう可能性が高いです
- 物語の鍵を握る「おじさん」キャラクターたちの存在が、作品に強い個性を与えています
- ツッコミを入れながら楽しむ「お祭り映画」として観ると、唯一無二の魅力を発見できます
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